「赤星鉄馬 消えた富豪」

この本は赤星鉄馬の評伝です。aka.PNGほとんどの人は世に知られず死んでいくが、この人はあえて目立たないように生きたようだ。明治15年に生れ、昭和26年に68歳で死去した。1代で巨万の富を築き上げた薩摩閥の武器商人の長男として生れ、アメリカの大学を卒業し、高額の資産を基に多くの事業を行った。ブラックバス、ゴルフクラブ、釣りの世界では有名だったらしい。
日本最初の学術財団「啓明会」を設立したが、役員にならず運営にも一切かかわらなかった。
著者の与那原恵さんは首里城の研究から鎌倉芳太郎を知り、啓明会を知ったが、赤星鉄馬が無名のため資料を集め、この本を書いたらしい。
この財団ではアイヌ調査事業としてジョン・バチェラー「アイヌ辞典の増補改訂版」や金田一京助「アイヌ伝説研究の整理」の助成、メキシコ移民用の西日辞典の出版、柳田国男「日本民俗語彙の編集刊行」、日本初の女性理学士黒田チカ「紅色色素の研究」、高群逸枝「大日本女性史の著述」、田辺尚雄「東洋音楽理論の科学的研究」、田中茂穂「日本産魚類図説の発刊」、鎌倉芳太郎「沖縄芸術調査」、在野の鉱物学者市川新松「日本産鉱物の蝕像に関する研究」など多岐にわたっている。
大正時代に首里城が取壊されそうになったことや、チャップリンが5.15事件で暗殺されそうになった、ことなど知らないことが書かれている。
グラバーの息子のことは「ピンカートンの息子たち」で読んだことがあり、懐かしかった。

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