本の評価

小説は何の先入見もなく、ただ読むだけで評価されるべきである、という、もっともらしい意見があるが、私は信じない。読者において、「先入見なし」などあるえないからだ。そして、全く白紙のつもりで読んでいても、そこには同時代の、あるいは読み手の属する共同体内の規範がどこかで投影される。小説ではないが、たとえばデュシャンの「泉」(ただ便器を題名とともに展示しただけのもの)をアートと考えるにはそこに至った過程を知らねばならない。それと同じく、小説も大なり小なり、必ず成立した歴史と外部的状況とに負うものを持つ。

高原英理「少女領域」1999年 より。51Q16yWJ2-L._SX342_BO1,204,203,200_.jpg

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