アンサング・ヒーロー

「内田樹の研究室 2021-11-18」を読んでいたらアンサング・ヒーローという言葉に出会いました。
「雨ニモマケズ」のような人の話です。
長い文章なので、そこだけ切り取ると
例えば、こんな状況を考えてください(例えば、というのが何度も出てきますけれど、こういう問題は具体的な事例を想定しないと、なかなかぴんとこないんですよ)。
 ある人が村のはずれの川沿いの道を歩いていたら、堤防に小さな穴が開いていて、そこからちょろちょろと水が漏れているのを見つけました。そこで、小石を拾って、その穴に押し込んで、水を止めました。そのおかげで、しばらくして大雨が降った時に、その堤防は崩れず、村は水没をまぬかれました。
 でも、その人は自分が押し込んだ石が堤防の決壊を防いだことを知りませんし、村人たちもその人が村を救ったことを知りません。
 こういう人のことを指す英語があります。「アンサング・ヒーロー(unsung hero)」というのです。「その功績が歌に歌われて、称えられることのない英雄」という意味です。たいへんな功績をあげたのだけれど、人々はそのことを知らない(場合によっては、その人自身も自分がたいへんな功績をあげたことを知らない)。
 実際に、歴史上そういう人はたくさんいました。その人たちの目に見えない気づかいのおかげで、多くの人が、多くの街や、多くの文明が救われた。でも、その人を「英雄」として称える歌は誰も歌わない。知らないから。

こういう人になりたいと思うけれど、なかなか難しい。内田さんは、別の文章でもこの例えの話を出していて、こういう人のことを指す別の英語を紹介していた。その言葉はしばらく覚えていたけれど忘れてしまった。

2014-05-22 WHS Chamber Singers, Song For the Unsung hero

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