ムーランルージュ新宿


ムーラン・ルージュ新宿座―軽演劇の昭和小史
森話社
中野 正昭

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"最後のヴァラエティが終る直前、突然客席にいた軍服姿の兵士7名が立上がった。満員の客席が驚いて一斉にそちらを見た。兵隊達は直立したまま舞台の明日待子に向って万歳を三唱、そのまま挙手の敬礼をした。
舞台の明日待子と踊子達は棒立ちだった。一瞬どよめいた観客達は、兵隊達の真剣さを目にして静まりかえった。
やがて兵士の一人が「明日待子さん、自分たちは・・・」と言いかけた次の瞬間、腕章を巻いた憲兵が飛込んできて、兵士達に平手打ちを食らわせ引っ張っていった。彼らは満州防衛の命を受け、八日には品川から満州へと渡ることに為っていた東京第一師団の新兵達だった。"
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この本は厚くて、読み応えがあります。


ムーランルージュ新宿座とは、浅草の玉木座の支配人だった佐々木千里が1931年(昭­和6年)の暮れに開館した芝居とレビューを提供する常設の劇場でした。魅惑的なレビュ­ーダンス以外に風刺劇や抒情劇で学生・インテリ層の人気を集め、新宿の街にその屋根に­乗せた赤い風車の目印とともに戦争を挟んで20年間もオリジナルのドラマを発信しつづ­けました。そしてこの小さな劇場から有島一郎、望月優子、明日待子、森繁久弥、三崎千­恵子、由利徹などの名優が巣立って行きました。歌ありコントありトークありのバラエテ­ィという言葉はこの劇場から生まれました。この劇場が閉館してから60年が経ち、数少­ないムーランの出身者に取材をして隠れていた貴重な資料や証言と共につくりあげた記録­映画です。

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