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石川啄木の飛行機

[ニッポンの小説3」の「風立ちぬ」を「読む」の章より 冒頭近く、少年である「二郎」は、夢の中で飛行機を疾走させる。遙か空高く、風を切って疾駆する飛行機を、「二郎」少年は、見つめる。そのシーンを見ていて、僕の唇から、このことばが、不意に洩れ出た。 <見よ、今日も、かの蒼空に 飛行機の高く飛べるを。 給仕づとめの少年が た…
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戦前、学校をつくらせなかった

「水俣から」の色川大吉さんの章から--- 労働者には、だいたい小学校卒業の連中を安い工員として雇う。中学校はつくらせない。戦前、水俣には中学校はありませんでした。何故かというと中学校を出ると生意気になって批判するようになるから困るんで、そういうのはよそに行ってくれということで水俣には小学校しかなかった。だから石牟礼さんも中学校、当時の…
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「水俣へ」

「水俣へ」(2018)は1996~2016年の11名の講演を集めたもの。 中村桂子さん 生きものは、過程に意味があるのです。結果ではなくて過程です。<中略>みんな一人一人が生きていることに意味があるのであって、何を行ったかということは一つの物差しで比べるものではありません。 若松英輔さん 昔の日本人は「美し」と書いて「か…
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核のゴミは多くの場所にある

「世界の核被災地で起きたこと」には知らない核の事故の記録が沢山載っている。ただ文章だけで、図表や写真、地図は全く無い。無防備に放置されているプルトニウムの場所は詳しくは公表できないのかもしれない。著者は被爆については楽天的な意見のようだが、これからの除染については悲観的だ。---------反対か、賛成か。推進か、廃絶か。まずは世界中の…
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北大の隠れた歴史ツアー

8月7日当日の朝刊で紹介されたイベントで参加者は少ないと思ったが、30人程集った。 コタン跡地。納骨堂。 6月に出版された「北海道大学もう一つのキャンパスマップ」刊行記念のイベントで執筆者8人が案内役を務めた。企画はこの本の出版社の寿郎社。ツアーの出発地の北大生協書籍部の売上げはこの本がトップで60冊ほど売れているとか。3時間かけて…
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楽な道より苦労の多い道を選ぶ人もいる

「生かされてある日々」より 便器を傍らに置き、ギプスベッドに臥たっきりの私に、三浦は結婚しようと言ってくれた。いつ治るかわからぬ私に、結婚しようと言ってくれたのだ。そして待った結果が4年で結婚した。<中略> 首から下は麻痺している星野富弘さんと8年つきあって結婚、その後8年間結婚生活を続けていて、明るくさわやかに生きている昌…
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「村田エフェンディ滞土録」

図書館で考古学者が主人公の「村田エフェンディ滞土録」を見つけて、読む。最後にほろりとする。 登場人物は梨木さんの他の本にもでてくるので、梨木ワールドの一環か。 ときどき、格言が出てくる。その一節。 「ーテレンティウスという古代ローマの劇作家の作品に出てくる言葉なのだ。セネカがこれを引用してこう言っている。「我々は、自然の命ずる声に…
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人間が存在しない世界に向けての歌

ニッポンの小説2はニッポンの小説1より、焦点が絞られてきていて読みやすい。 最後の章に穂村さんの本からの引用が書いてある。 「我々の<今>には「もっと大きな意味で特別」なことがある。それは、人類の終焉の世紀を生きる、という意味である。人類史上もっとも幸福で、しかし心のレベルとしては最低の生活を生き、種の最後に立会おうとし…
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霧社事件

  「霧社の「狂蕃」の各村で、その後、おびただしい数の首つり自殺が続いたのだった。ある村では290名。ある村では140名。ある村では40名。日本の軍隊に殺されるくらいなら、という判断によ自殺だったらしい。なんという数の、首吊り死体!それもほとんどが、村に残された女と子供たちだった!   ある民俗学者による解説も新聞に載っていた。この部…
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「絶対貧困」

石川さんのドキュメンタリー作品はいくつか読んだけれど、よく凄まじい世界に飛び込んでいけるものだと感心する。 -------------------- 10歳の女の子の話が載っている。 「あの女性は私のお母さんなの。お母さんは10人くらい子どもを産んだんだけど、私以外はみんな死んでしまった。お母さんはそのせいでおかしくなって、私のこ…
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摂政・皇太子裕仁親王の暗殺未遂事件に使われた銃

伊藤博文がイギリスで購入したステッキ銃が巡り巡ってテロリストに渡り、裕仁天皇が狙撃された。という話は知らなかった。「狂気と王権」より 【中古】 狂気と王権 / 井上 章一 / 紀伊國屋書店 [単行本]【ネコポス発送】もったいない本舗 お急ぎ便店 著者: 井上 章一出版社:紀伊國屋書店サイズ:単行本ISBN-10:431400705…
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小説についての小説

日本の明治からの小説が何を書いてきたのかについてのメタ小説。 ちょっと前に読んだ「日本文学盛衰史」と似たような書き方で、真面目に読んでいたら随分時間がかかった。読んだからと言って、ニッポンの小説が何か判るわけではないが、良い本を読んだという満足はある。 「ニッポンの小説」 この本はシリーズになっていて2冊目、3冊目が出版されていると…
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ハリウッド文化に横溢する女性嫌悪の物語

1910年代のアメリカ映画には女性の主人公による連続冒険活劇が人気だったという。 代表的なのはポーリンの危機(The perils of pauline)やヘレンンの冒険(The hazards of helen)のシリーズ。 この時代以降、西部劇が人気となり、女性が主役の映画は消えたらしい。 「映画の構造分析-ハリウッド映画…
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レイチェル・カーソン北海道の会の例会

月日:5月9日15:00~17:00 場所:遠友学舎(札幌市北区北18 条西7 丁目) 第171回学習例会 ①レイチェル・カーソン生誕112年記念「講演と音楽の集い」の準備 当日の役割分担、必要な道具等の確認、DVD再生確認等々 ②話題提供 「レイチェル・カーソンに学ぶ現代環境論」の紹介 第10章 レイチ…
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パニック発作を引き起す物質

パニック発作を引き起す物質 1・カフェイン 2・炭酸ガス 3・乳酸 4・イソプレテレノール(ぜんそく薬) 5・エストロゲン 6・コカイン 7・ヒロポン 8・フェンフルラミン(食欲抑制剤) 9・プロゲステロン(避妊薬) 10・メタ・クロロフェニールピペラジン 11・ヨヒンビン 「不安症」より 不安症 パニ…
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「日本問答」岩波新書

日本で科学が発達しなかった理由、絶対的基準を嫌った理由、祠の中心には何も無い理由など。なかなかすばらしい本です。前半は飛ばして、後で読む方が良いかな。 -------------------------------------- 著者 田中 優子 著 , 松岡 正剛 著 刊行日 2017/11/21 日本はどんな価値観…
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「震美術論」

日本の地質的条件はプレートによる変動帯である事から地震や津波は繰返し発生してきた。そんな特殊な地質条件と美術の世界の動向を組合わせた美術論で、初めて知ったことが多かった。3・11の直前に津波の危険を警告していた山内ヒロヤス、山下文男、飯沼勇義などの活動は全く知らなかった。 こんな記載がある。 「どんな巨大な災害でも、当り前のことが当…
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沖縄の風習

「ヤドカリとペットボトル」より ペルー出身の沖縄民謡歌手Lucyによる「とぅばらーま」 ” トウバラーマの極意とされるビブラートの発声法はもの悲しいほど良いとされる。 島ではタノール(歌心)と呼ばれる素養が生来備わっていなければ、どんなに技巧を凝らしても興ざめとされる。このタノールは日本文化のわびさびともちょっと違う…
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最大の砂漠は南極大陸

雨が降らないという気象条件が地勢としての砂漠の条件であるため、地表がすべて氷に閉ざされている「南極大陸」も砂漠に分類される。地球でもっとも広大な砂漠はサハラ砂漠ではなく南極大陸である。「砂漠芸術論」より ◆◆砂漠芸術論 環境と創造を巡る芸術人類学的論考 / 佐々木成明/著 / 彩流社Webby --------------…
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譜面に書かれなかった思いを表現しなければならない

「100歳まで弾くからね」より 作曲家が楽譜に書くことができたのは、思っていたことの半分ほどなのではないかと思います。ですから私は、残りの半分を想像して弾いていきます。場合によっては譜面と違うように弾いてもいい。自分の色を出しながら、作曲家の意図したものを伝えていく--そこに奏者の個性が表れるのだと思います。 ---------…
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令の意味

白川静「字通」によると、令には多くの意味がある。 1・おつげ、神のおつげ 2・みことのり、ふれ 3・いましめ、おしえ、いう 4・よい、ただしい、めでたい 5・.させる、せしめる、いいつける 6・もし、たとえ 7・怜と通じ、めしつかい 1・2・3・5は上から目線の意味だし、最後の意味は最悪。 「巧言令色鮮し仁」は高校…
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兄には知恵はなかったが、愛情という叡智に包まれていた。

「津島佑子の世界」より ”{自分が日本語とは異質な言葉の世界に投出されて」はじめて、「ダウン症の兄にとって、言葉はけっして無意味なものではなかった」と理解したという。 兄にとって言葉とは、ひとつひとつ、愛情を込めた美しい生き物であり、愛する人たちと与え合う貴重な、光るものだった。{・・・・}人間として純粋な会話しか、兄に…
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坂田雅子さんの話

坂田雅子さんは1948年生れの映画監督。 これまでに4作品がある。 最初の「花はどこへいった(2007年)はベトナム戦争で兵役経歴を持つ写真家の夫グレッグ・デイビスの死をきっかけに、ベトナムに行って、枯葉剤の被害の現場を取材したもの。 2作目の「沈黙の春を生きて」(2011年)はベトナムで従軍した米兵の子供達が枯葉剤で苦しんでいる…
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「ぼくの伯父さん」

長谷川四郎さんの本は時々読んでいるが、これは500ページ以上ある長谷川四郎物語。 どんな生涯を過したのかがよく判った。 文才もあるけれど、語学を勉強したことが大きいのかなと思った。 ”「金冠のイエス」は、1976年11月25,26,27日に東京の日本青年館で上演された。 花田清輝が提唱した芸術運動の実践としての上演を成し遂げた四…
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「山怪」と「みず」

副題が「山人が語る不思議な話」とある。秋田県阿仁に住むまたぎからの聞き書きが多い。 鉱山の近くでは蛇が多いという話は、私の経験からもそうかもしれないと思う。 会社に入って、最初に地質調査に行ったのがこの阿仁鉱山の近くだった。 地質踏査の専門家の後を一緒に歩いたが、色鉛筆で地図を塗りながら歩き、宿に着いた頃はもう地質図が完成して…
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アール・ブリュットとアウトサイダー・アート

確かに、アウトサイダーアートという言い方には拒否的な」ニュアンスがありますね。 ”イギリス、英語圏の連中が、アール・ブリュットをアウトサイダー・アートといったというだけで、文明の特徴がよくあらわれていますよね。フランス語圏のほうは、ブリュットというのは、”生な”、”手づかずな”、”ソバージュな”というゆうにいっているのに、イギリス…
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「飛ぶ孔雀」

稲垣 足穂や小栗 虫太郎の世界に似た不思議な読後感が残る。 以下は作者のインタビューから ――余談ですが、山尾さんには好みの漢字があるのでは?「犇(ひし)めく」とか。 ああ、初期の頃からですね。これは癖になっているからやめなさい、とか自分でも(笑)。でもあんまり漢字表記にはこだわってないですね。そんな細かいこと言ってる場合…
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ロックンロールという物語

この本を読むまで、この人のすごさを知らなかった。 ”そして、また内田裕也は英語で歌い始めた(アカペラで)。エルビス・プレスリーの「Are you lonesome tonight?」だ。 いったい、いままで、政見放送の画面の向こうから、聴衆にむかって、 今夜はひとりぼっちかい? ぼくがいなくて寂しいかい? と話しかけ…
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グリーンランドの自殺率

最近、グリ-ンランドからきた日本人の話を聞いたばかりですが、偶然読んだ本の中でグリーンランドの自殺率が世界1ということを知った。アルコールと日照不足による鬱が原因らしい。 ----------------- 独立国ではないから統計には出てこないだけで、どの国よりも飛抜けて高い。それも、自殺をするのは圧倒的に十代が多いらしい。 …
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公的資源の私物化-政治の消滅

”規制緩和という口実の下で今、日本の指導層がやっているのは、旧ソ連の解体過程で、目先の利いた連中が国家財産を私物化したのとそれほど違うわけではない” 「アジア辺境論」より アジア辺境論 これが日本の生きる道 (集英社新書)[本/雑誌] / 内田樹/著 姜尚中/著CD&DVD NEOWING ★書籍商品の購入に関するご注意コチラ↓…
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